シルクスクリーン印刷をやってみたいけど、専用の機械を購入しないといけないから個人では難しいと思っていませんか?
実は、アーテックの『簡単シルクスクリーン』なら個人でも手軽にシルクスクリーン印刷をすることができます。1000円以下から購入できるし、インク以外の必要なものはすべて揃うからです。
この記事では、実際にARTEC アーテック簡単シルクスクリーンを使って、自宅でシルクスクリーン印刷に挑戦してみました。
商品を見ただけでは「本当にシルクスクリーン印刷ができるんだろうか?」と不安になりますが、専用の機械が無くてもシルクスクリーン印刷ができます。
1000円以下で買えるシルクスクリーンキット
シルクスクリーン印刷といえば太陽精機の『Tシャツくん』という機械が有名ですが、30,000円位するんですよね。
ちょっと試しに印刷してみたいとか、ワンポイント印刷するのに使いたいのにTシャツくんを購入するのは躊躇してしまいます。
安価でお試し感覚で手軽にシルクスクリーン印刷出来るようなものはないか探してみたら、アーテックの『簡単シルクスクリーン』を見つけました。
サイズは小、中、大の3種類。
- 小 110×175mm
- 中 170×240mm
- 大 240×360mm
なんと小はAmazonで720円(2020年8月現在)で購入できます。今回はお試しなので小サイズで印刷してみました。
なかみ
- 説明書
- 透明なフィルム
- 緑色のフィルム
- ヘラ(スキージ)
- シルクが貼ってある木枠
購入前も不安でしたが、本当にこれでシルクスクリーン印刷ができるだろうかと心配になってしまいました。
やり方
- 印刷したいイラストを用意
- 緑色のフィルムをイラストの形に切り取る
- 緑色のフィルムに透明なフィルムを貼り付ける
- 透明なフィルムを木枠に貼り付ける
- 透明なフィルムを剥がす
- マスキングで隙間を埋める
- 印刷
- 完成!
印刷したいイラストを用意

今回は事前に準備してあったバランのイラストをプリントしました。手書きでも大丈夫です。
緑色のフィルムをイラストの形に切り取る

緑色のフィルムをイラストに重ねてずれないようにセロハンテープで貼り付けます。

イラストの形通りに緑色のフィルムを切り抜いていきます。
あまりよく考えずにバランを緑で印刷してしまいましたが、フィルムが緑なのでめちゃくちゃわかりにくかったです。黒や補色の赤など、切り抜いた時にわかりやすい色で印刷するべきでした。

なんとか切り抜き完了。
近くで見ると結構ガタガタですが、今回はちょっとくらい元絵と違っても関係ないデザインなので「味」とポジティブにとらえて次の工程へすすみます。
カッターでくり抜く技術次第ですが、細かい、複雑なデザインは難しそうですね。
緑色のフィルムに透明なフィルムを貼り付ける

切り抜き終わった緑色のフィルムに透明なフィルムを貼り付けます。
透明なフィルムは緑のフィルムを木枠に貼り付ける補助的な役割をします。最終的には捨ててしまう部分なので、空気はいってしまってもあまり気にしなくて大丈夫です。
貼り合わせたフィルムを木枠に貼り付ける

緑色のフィルムについている硬い透明な部分を剥がすと、粘着面になっているのでシルクが貼ってある木枠に貼り付けます。
付属していたヘラを使用してしっかりと貼り付けましょう!
透明のフィルムを剥がす

先ほど貼り付けた透明なフィルムを剥がします。

最終的に緑のフィルムだけが木枠に張り付いた状態になります。
マスキングテープで隙間を埋める

緑ではない部分に印刷されます。必要ない部分、失敗した部分にマスキングテープを貼ってインクが通らないようにしたら版の完成!
印刷する

Tシャツくんのシルクスクリーン用の水性一般インクを使用して、その辺にあった布の切れ端に印刷します。
水彩絵の具とポストカードでやったら大失敗
実は、最初にインクをケチって、家にあった水彩絵の具でポストカードに印刷してみたら、盛大に滲んでしまって大失敗してしまいました。

気を取り直して、布の印刷したい場所の上に版を置き、インクを版の上の方に必要な分だけのせます。

付属していたヘラ(スキージ)で、インクを伸ばして白い部分を埋めていきます。
完成!

ちょっと右下のあたりがかすれてしまったけど、ちゃんと印刷できました!
細かいジグザグの部分がちゃんと表現できるか不安でしたが、きれいに印刷できています。
簡単シルクスクリーンの良いところ
小サイズはAmazonで720円(2020年8月現在)で購入できます。
Tシャツくんというシルクスクリーン印刷ができる機械は30,000円くらいするのを考えると、安く手軽にシルクスクリーン印刷をするにはとてもおすすめです。
また、印刷してみて驚いたのは意外と細かい部分もきれいに印刷できたことです。 バランのギザギザの細かい部分をカッターで切り抜きながら、「こんなに細かいデザインは印刷できないんじゃないかな」と思っていたのですが、見事に予想を裏切られました。
簡単シルクスクリーンのデメリット
デザインをカッターで切り抜かないといけないので、複雑なデザインや細かいデザインを印刷したい場合はその人の技術にに大きく依存します。
今回はちょっとずれたり、歪んだりしても違和感のないデザインだったのであまり気にならなかったけど、キャラクターものなどだったら大失敗だったかも。
また、カッターで一枚ずつ版をつくるので、全く同じ版を複製するのが難しいです。

少し時間が経ってから版を見て気がついたのですが、細かい部分がはがれてしまってきていました。
使い終わったら水で洗うので、剥がれやすいようなデザインの場合は注意が必要です。
カッターで切り抜けないような複雑なデザインの印刷や、同じデザインを継続的に印刷したい場合はTシャツくんの購入を検討してみるといいかもしれません。